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二十歳

成人の日の前日から前乗りして着付け会場へ。
襟付けや諸々の準備をして前泊。まだハノイ病が完治していないので、鬼奴みたいな声。
これは当日もマスクだな、と思って飴玉いっぱい用意。

成人式当日は3時起きなんだけど、宿泊したホテルの隣の部屋のオヤジの鼾がすごくて
夜中から目が覚めて、全く眠れなかった。9時には布団に入ったのにぃ〜〜〜(`Δ´)
多分、緊張とか神経が高ぶってるとか、寝坊しちゃいけないとかで、眠れなかったのかも。

まあ、寝坊するよりはいいかと夜中の2時からおにぎりを食べて日本茶を飲み、ヘアメイクの子と
着付け会場へ。急いで会場の暖房を点けて準備開始。
まだまだ真っ暗の電車なんて走っていない時間にヘア、メイク、着付け、受付の人が集まった。


最初の着付けは4時15分スタート。
4時5時台はまだ気分的に余裕がある、が7時を過ぎてくると段々と焦りモード。
そこにちょっと睡眠不足がプラスされて不安になる頃なので、着付けの師匠から
アリナミンVを頂き、それを飲んで一息!後半戦、もうやるしかない。

いつも思うけど、二十歳って、こんなに初々しいのね〜(*´∇`*)遠い昔だわ。。。
着付けを開始して、手を動かしながら新成人と少々会話。
大体は着物や帯について。この着物はおばあちゃんが…とか、お母さんが着た振袖なんですとか
着物も帯も自分で選んだんです!という子も。こうやって振袖を用意してくれた両親に感謝の
気持ちしかない、という子もいました。
着付けが終わると「ありがとうございます」と言われる度に、行ってらっしゃい!
良い日になりますように!と思ったのです。
着付けが終わってお礼を言いに来たおばあちゃん、おじいちゃん。
新成人本人もそうだけど、その周りのご家族の思いがもの凄く詰まった、目に見えない重さを
感じました。
だからこそ、ひとりひとりきちんと着付けてあげたいと思ったし、気持ち良く送り出したいとも
思いました。


自分が二十歳の頃母に「振袖なんて要らないからその分お金が欲しい」なんて、今思えば
本当に可愛くない事を真顔で言った記憶がある。
でも母は怒らずに私に振袖を着せたい思いを話してくれたような…気もする。
今年の元旦に姪に振袖を着せた時には既に母と同じ気持ちだった。
お金より振袖を着られるなら、二十歳で着る方がいい。
あの時だからこそ着られた色柄だし、成人式以外にも結婚式でも着たし。いい思い出。
やっぱり着て良かったと思う。
そう思う日がいつか来るよ、って今年の新成人に着付けをしながら話したら、
「私も最初振袖要らないからお金欲しいって言ったんです!」という子が結構いた。
でも、着付けの会場に来て同じ年の子が色々な振袖を着て、ヘアメイクをしてどんどん綺麗に
なっていくのを見ると「やっぱり着て良かった!」とか「今日は式典の後は同窓会なんです!」
と笑顔になっている子が沢山いました。

今年180cmの子の着付けをして、良い経験をしました。
170cmまでは経験があるけど、180cmは初めて。
私:身長はいくつ?
長身の彼女:180cmです。でも朝は181cmですw
私:スポーツは何やってるの?
彼女:バレーボールです。
私:アタッカー?
彼女:はい、そうです。
私:やっぱりね〜。私はセッターだったの。
なんて会話しながらお互いリラックスして着付けタイム終了。
私より遥かに腰の位置が高く、むしろ中腰にならずに着付けが出来て色々新発見がありました。


振袖はお姉ちゃんが着た物だけど、母が帯揚げと帯締めは新しく用意してくれましたという子。
その子の帯揚げはとても素敵な刺繍入りで、初めて見たけどまるで計算されたように俵と左前に
柄が来るようになっていて、感動してしまった。

忙しくて写真を撮る暇はありませんでしたが、今年も本当に良い日でした。
自分が二十歳の時は、成人式で気持ちが切り替えられたとかそういう記憶はないけれど
遠い昔を思い出す今くらいが、ああ、二十歳ってそれはそれで節目でなんかいいなあ、と思う。

by akikokimono | 2018-01-08 21:03 | 振袖